2019年12月27日をもってLINEポイントからメトロポイントへの交換サービスが廃止されることが決定。
陸マイラーにとってはソラチカルートは、各種ポイントサイトからANAマイルにポイント移行する際、ポイントの数値分の81%分のマイルに交換できる最も効率的なルートだったので、ショッキングなニュースとなりました。
そのソラチカルートの代わりとなるのが、当記事で解説するANA TOKYU POINT ClubQ PASMOを使った”TOKYUルート”です。
TOKYUルートとソラチカルートとの違いは?
細かい部分は後述しますが、大きな違いとしてはソラチカルートの交換率が81%であったのに対し、今後主流になると思われるTOKYUルートは75%の交換率です。
6%も減少することになるため、単純に改悪と言って差し支えありません。
しかし、以前もソラチカルートの還元率が90%から81%と下がった経緯があるため、陸マイラー活動をするうえでこういった改悪を避けらないと思うしかありませんね…
ちなみに、ポイントサイトからANAマイルにポイントを移すルートにはもう一つ、nimocaルートと呼ばれるものがありますが、これは交換率が70%でかつ九州や函館のポイント交換機でしか交換できないため、基本的にはTOKYUルートを使うのが最もオススメです。
TOKYUルートはソラチカルートよりも交換率は下がるものの、それでも月間の最大交換可能マイル数がソラチカルートの2万マイルまでなのに対し、3倍以上の7.5万マイルまでなので、デメリットばかりではありません。
さらに、ソラチカルートのマイルの交換にかかる日数が2ヶ月程度かかっていたのに対し、TOKYUルートでは3週間程度で済みます。早めに大量のマイルに交換したい人にはメリットもあります。
ソラチカルートの場合、下記のようなポイント交換の流れでした。
ポイントサイト ⇒ Gポイント ⇒ LINEポイント ⇒ メトロポイント ⇒ ANAマイル
ポイントサイト ⇒ Gポイント ⇒ LINEポイントまでの行程は1週間程度で済みますが、LINEポイント ⇒ メトロポイントへの交換は15日締めで翌11日に交換です。メトロポイント ⇒ ANAマイルは15日締めで翌10日前後に交換完了です。
仮に10月1日にポイントサイトからポイントを移行した場合、8日までにはLINEポイントまで交換できます。そこから15日までに交換すると、11月11日にメトロポイントまで交換。それを15日までに交換して12月10日前後にようやくANAマイルまで交換が完了します。
一方、TOKYUルートは下記のようなポイント交換の流れとなります。
ポイントサイト ⇒ ドットマネー ⇒ TOKYUポイント ⇒ ANAマイル
ポイントサイト ⇒ ドットマネーの交換が2,3日で完了し、ドットマネー ⇒ TOKYUポイントが15日締めで月末に交換が完了します。TOKYUポイント ⇒ ANAマイルが約1週間です。
仮に10月1日にポイントサイトからポイントを移行した場合、4日までにはドットマネー口座に加算されます。そこから15日までに申し込むと10月31日TOKYUポイントになり、それをさらに交換すると、1週間後の11月7日前後にはANAマイルになります。
この例では交換に1ヶ月以上要していますが、10月15日までにドットマネーからTOKYUポイントに移行すれば同じく11月7日あたりにANAマイルになります。
上記のように、1ヶ月以内にマイルにできるのがTOKYUルートの強みとなります。しかも月に最大7.5万マイルまで交換可能です。
TOKYUルートを使えるのはどのポイントサイト?
モッピー・げん玉・ハピタスなど多くのポイントサイトから、TOKYUルート最初のドットマネーにポイントを交換できます。
・モッピー
・げん玉
・ポイントインカム
・ハピタス
・ちょびリッチ
・i2iポイント
・ゲットマネー
・colleee
・ライフメディア
・warau(ワラウ)
・すぐたま
ただ、GポイントやPeXのようなポイント交換の中間となるようなサイトからは交換できないため注意しましょう。自分の使うルートを把握し、ポイントサイトの登録をしていきましょう。
TOKYUルートを利用するために何が必要?
これからTOKYUルートを利用してガツガツマイルを貯めようと考えている方は、まず準備が必要です。
TOKYUルートを利用するために必要なのものは下記の3つです。
・ドットマネーに交換できる任意のポイントサイトのアカウント
・ドットマネーのアカウント
・ANA TOKYU POINT ClubQ PASMO
順に説明していきます。
ステップ1:ポイントサイトに登録する
まず、ポイントサイトに登録しましょう。これはすでに登録している人が多いかと思うので詳しくは書きませんが、複数のポイントサイトに登録するのをおすすめします。
なぜなら今回のソラチカルート廃止のように入り口が封鎖されると使えなくなってしまうからです。そのため、リスクヘッジとして2,3個ほど登録しておくのがオススメです。
モッピー・げん玉・ハピタスの3つを登録しておけばまず間違いありません。
ステップ2:ドットマネーのアカウント作成
次に、ドットマネーのアカウント作成です。
TOKYUルートには必ず使うため絶対に作成しておきましょう。もちろん登録利用料は無料です。
ステップ3:ANA TOKYU POINT ClubQ PASMOカードの作成
ANA TOKYU POINT ClubQ PASMOは交換率を75%に高めるために必須です。もし別の東急系カードを使った場合は50%の交換率になってしまいます。
ここまで下がるとポイントサイトを使ってマイルを貯める魅力がかなり落ちてしまいます。
もし50,000円分のポイントをポイントサイトで貯めたとして、交換率が75%の場合37,500マイルになります。ところが、50%の場合は25,000マイルにしかなりません。
交換率が25%も違うと12,500マイルも差が出ます。この差はかなり大きいですよ。12,500マイルあればローシーズンに羽田 ⇔ 新千歳間を往復できるほどです。
TOKYUルートでマイルをガッツリ貯めたい方はANA TOKYU POINT ClubQ PASMOカードは必須となります。
ポイントサイトから申し込みすることでお得に入会することができますよ。
ANA TOKYU POINT ClubQ PASMOはどんなクレジットカード?
ANA TOKYU POINT ClubQ PASMOはMasterCardのブランドで、年会費が格安な上にお得満載のクレジットカードです。
ANA TOKYU POINT ClubQ PASMOのメリット
ANA TOKYU POINT ClubQ PASMOのメリットは大きく分けると下記の5つです。
・TOKYUルートが使える
・年会費が安い
・マイル付与率が最大1.39%もある
・東急系列のお店での利用がお得
・ANAカードなので会員優待を受けられる
TOKYUルートが使える
まず、当然ですがTOKYUルートを使えるということ。
このルートを使えるだけで、このクレジットカードの価値が跳ね上がっています。持っているとお得と言うよりは、もはや陸マイラーは持っていて当たり前レベル。
現在最も高いマイル交換率の75%のを実現できる点が魅力的であると言えます。
年会費が安い
次に、年会費が安いという点です。流石に独自のルートを利用できるため年会費無料というわけにはいきませんが、年会費2,000円とクレジットカードとしてはかなり安い部類です。
通常の年会費は本会員が初年度無料、2年目以降が2,000円で家族会員が1,000円です。これだけ聞くと一般的なクレジットカードと比較してそこまでお値打ち感はありませんが、ANA TOKYU POINT ClubQ PASMOには年会費割引があります。
・Web明細を利用し、かつ年6回以上の請求がある場合
・マイ・ペイすリボに登録し、年1回以上利用した場合
Web明細割引を利用すると、500円割引で年会費は1,500円となります。
スマホと電波があれば場所を選ばずに明細の確認ができるため、紙明細よりも使い勝手が良いです。また、支払額を確認してその場で分割払いやリボ払いに変更できるのもWeb明細の便利な点の1つです。
マイ・ペイすリボを利用した場合の割引は、1,249円割引なり、実質年会費は751円になります。
ただし、この2つの割引は併用できないため、マイ・ペイすリボの割引のほうが負担が少なくいおすすめです。
マイ・ペイすリボは請求を自動的にリボ払いにしてしまう余計なお世話なサービスなのですが、支払額を限度額いっぱいに設定することで実質一括払いと同様に扱えます。
例えば、1ヶ月で50,000円の請求があったとします。マイ・ペイすリボの支払額を毎月5,000円に設定していると残りの45,000円に手数料が掛けられてしまい、支払額がかなり高くなってしまいます。
ところが、1回の支払額をカードの限度額に設定することで手数料を無料にできます。先程の例で、50,000円の利用があったならば1界の支払額を50,000円以上に設定すると1回ですべて支払うことになり、デメリットなくマイ・ペイすリボの割引を受けることができます。
手数料の設定がよくわからないから面倒だ…という方は『Web明細割引』を利用するのが良いでしょう。
マイル付与率が高い
そして、マイル付与率が高いという点も挙げられます。ANAカードには5マイルコースと10マイルコースがありますが、おすすめは10マイルコースです。別途年会費6,000円かかりますが、1,000円の利用で10マイル貯まるのでかなりお得です。
5マイルコースとの損益分岐点は月間27,000円以上のカード利用です。
食費や飲み会などをANA TOKYU POINT ClubQ PASMOで支払えば無理なく超えられるので、現在他に貯めているポイントが無くANAマイルを集中的に貯めたいということであれば10マイルコースにしましょう。
ANA TOKYU POINT ClubQ PASMOで決済するとワールドプレゼントというポイントが貯まりますが、このポイントは有効期限が獲得日から2年間です。つまり、2年に1度だけ10マイルコースに加入し、ワールドプレゼントからマイルに交換すればより効率的。
また、マイ・ペイすリボでは年1回の利用で割引を受けられると記載しましたが、月に1回でも利用するとその月のマイル付与率が+0.3%されます。
具体的には1,000円で1ボーナスポイントが貯まります。ボーナスポイントは1ポイント3マイルに交換できるため+0.3%の付与率ということです。
ボーナスポイントをつけるためにはリボ手数料を発生させなければなりませんが、たとえ手数料が1円であってもその月の支払額全額に対してボーナスが付きます。
ANA TOKYU POINT ClubQ PASMOを発行している三井住友カードは、年間利用額に応じてボーナスポイントが付与されます。
このボーナスにはランクがあり、最高ランクでは年間300万円の決済をする必要がありますが、50万円到達時に150ポイント、それ以降10万円ごとに30ポイントもらえます。
東急系列のお店での利用がお得
東急と提携しているカードなので、東急系列のお店での買い物とも相性が良いです。東急系列で買い物をした場合、ワールドプレゼントとは別にTOKYUポイントが貯まります。
つまり東急系列のお店では、ポイントの二重取りが可能。
お店によって還元率は異なりますが、1%から高いところでは10%還元のお店もあります。TOKYUポイントは1,000ポイントで750マイルに交換できます。
ANAカードなので会員優待を受けられる
ANAカードでもあるのでANAの優待が受けられます。空港内にあるANA FESTAでは10%オフで買い物ができるため、どのお店でも値段が変わらないようなお土産などはANA FESTAでANA TOKYU POINT ClubQ PASMOを使って買い物しましょう。
他にも機内食が10%オフになったり、レンタカーが安くなったりといった優待が利用できますよ。
ANA TOKYU POINT ClubQ PASMOのデメリット
ANA TOKYU POINT ClubQ PASMOのデメリットは下記の2つです。
・年会費がかかる
・付帯保険が手薄
年会費がかかる
まず、年会費は割引がありますが、安いとはいえ0円にはできません。
そもそもANAマイルを貯める陸マイラーは飛行機に乗らない分、マイルを貯めるためにかかるお金が少ないので、必要経費として受け入れましょう。
付帯保険が手薄
他のクレジットカードと比べて、付帯保険が手薄です。
旅費交通費をANA TOKYU POINT ClubQ PASMOで支払った場合のみ適用される保険は、海外・国内ともに死亡・後遺障害で最大1,000万円です。
年会費無料の楽天カードの死亡・後遺障害保険が倍の2,000万円と考えると、年会費のかかるクレジットカードの付帯保険としては貧弱です。
旅行中に最も利用する確率の高い疾病・障害では保険がつかず、このカードしか持っていなかった場合は海外で入院すると国によって数百万円の支払いが必要になります。
保険が充実しているクレジットカードを別に用意するか、あるいはクレジットカードではない保険に加入することをオススメします。
まとめ
ANA TOKYU POINT ClubQ PASMOの気になるデメリットはさほど目立たず、それを上回るメリットがあるため必ず発行しておきたいですね。
ソラチカルートは12月27日で閉鎖されますが、間近になると申込者が増え、カードが手元に届くまで待つ時間がかかると予想されます。
したがって、TOKYUルートで陸マイラー活動をするのであれば早めに発行しておくのがオススメ。
TOKYUルートはポイント交換率が75%と、現段階ではかなりの高水準です。現在ソラチカルートで陸マイラー活動をしている人にとっては次のメインルートの筆頭となるため、必ずこのルートを抑えてマイルをガッツリ貯めていきましょう!